カウンセリングを受け自助グループに参加する重要性
どうしたら自分をギャンブル依存症と認め、カウンセリングや自助グループに参加できるようになるかお話しします。
ギャンブル依存症の人は、自分がギャンブル依存症だとは中々認めようとしません。
その理由は
・ギャンブル依存症だと認めると大好きなギャンブルを辞めなければならないという甘えがあるため
・何の根拠もないのに、まだギャンブルで稼ぐことができる、何とかなると考えているため
・借金を返すためにやむを得ずギャンブルで稼ごうとしているのであって、ギャンブル依存症ではないと考えているため
・嫌なことを忘れるため、ストレス発散のためにやっており、ギャンブルはやめようと思えばいつでもやめられる…でもやめられない
だからです。
つまり、ギャンブルのない日常など不安で落ち着かないという気持ちが根底にあり、ギャンブル依存症を認めてしまうとギャンブルを辞めなければならなくなるので認めることができないのです。
◆自分がギャンブル依存症であること認めるには◆
すごく難しい問題ですが、まずどんな時にギャンブルをしたくなるのかを考えてみてください。
そしてギャンブルをしたくなる原因を見つけ、その原因を取り除くことが重要です。
例えば
・借金返済のためであれば、ギャンブル以外の方法での返済を考える。
・ギャンブルをしていないと不安で落ち着かないならば、精神科に通院する。
などです。
しかし、実際にはギャンブルに依存している以上、ギャンブルをやめるための自己分析などやりたがりません。
そして、ギャンブルを続けてしまい、「自分一人ではどうにもならない事態になって」初めて、後悔し自分がギャンブル依存症だと認めるものです。
私が通っている自助グループの人たちも
・ギャンブルの借金返済のため犯罪を犯 してしまった。
・家族が崩壊した。
・自殺を考えた。
など、どうにもならない状況に追い込まれて後悔して、やっと「自分がギャンブル依存症だ」と認めることができた人ばかりです。
自分はギャンブル依存症だと認めることは、とても難しい問題なのです。
◆カウンセリングや自助グループに参加するメリット◆
カウンセリングや自助グループに参加する人たちは、2つのタイプに分類できます。
ますは、先程お話ししたように、「自分ではどうしようも無い状態に追い込まれ、辛い経験と後悔をした人」です。
このタイプの人達は、自助グループで、自らをさらけ出して、再発しないように自分を戒めることができます。
そして、自らの意思で自助グループに参加することができます。
もう一つは、家族や医者に言われ無理やり参加させられたタイプの人です。
当然、自分はギャンブル依存症ではないと考えている人達なので、最初は「自分の現在の状況や考え方」について、話が出来ず、なかなか打ち解けられません。
しかし、このようなタイプの人も、同じ境遇にある人達が、辛く悲惨な経験をした話を聞くことで、気持ちに変化が芽生えます。
そして、毎回参加することで
・自分と同じように悩んでいる人がたく さんいる
・自分の現在の状況はギャンブル依存症 の状況にあてはまる
と、ギャンブル依存症を受け入れることができるようになっていきます。
◆カウンセリングを受けさせ、自助グループに参加させる方法◆
ギャンブル依存症の自覚がない人が自助グループに参加するメリットがあることはわかっていただけたと思います。
ではどうやって参加させるのか?
ギャンブル依存症の自覚のない人は、ギャンブル依存症の人達が集まる自助グループなどには絶対に行きたがりません。
しかし、ギャンブル依存症を放置した末路は悲惨なものです。
これはギャンブル依存症本人のみならず、その家族も不幸のドン底に叩き落とされることになります。
決して他人事ではありません…
ですから、カウンセリングの受診や自助グループへの参加を家族が説得してもダメなら兄弟や両親などからも説得してもらいましょう。
私の場合は、妻や両親から説得されましたが、応じませんでした。
そして最終的に、妻から
・説得に応じないなら離婚する
・慰謝料問題も含めて弁護士と相談する
と迫られたため仕方なく応じました。
しかし、今思えば、妻には感謝しかありません。
依存症の人は自分を依存症だとは認めない理由(その2)
ギャンブル依存症の人は自分を依存症とは認めないため、借金が膨れ上がるなどの様々な問題を引き起こします。
【依存症と認めると大好きなギャンブルを取り上げられてしまう不安】
ギャンブル依存症の人が、自分が依存症だと認めない理由についてお話ししましたが、自分の経験上、依存症だと認めたがらない理由がもう一つあると感じています。
それは「甘え」です。
依存症の状態=居心地が良い
ため、心理的にギャンブル依存症であることを否定してギャンブルを手放したくないと考えてしまいます。
ギャンブルに依存している人は、ギャンブルのない生活は考えられない状態にあるので、みずからギャンブルをやめるためには相当の勇気がなければできません。
例え、自分の借金問題で家族に迷惑をかけていてもです。
…とても恐ろしいことです。
ですから、みずからの力だけでギャンブル依存症から立ち直ることは現実的には不可能で、家族や支援をしてくれる人達の力が必要です。
家族以外でギャンブル依存症から立ち直るために支援してくれる人達とは誰でしょうか?
それは、カウンセリングや自助グループの人達です。
簡単には言うと、自助グループというのは、依存症で悩んでいる人達が自発的に集まり、体験談などを話し合いグループのことです。
【カウンセリングの受診や自助グループへの参加】
どんな依存症にもカウンセリングや自助グループがあるように、ギャンブル依存症にもカウンセリングや自助グループは存在します。
カウンセリングの受診や自助グループに参加し、専門家やギャンブル依存症の人達の話を聞くことで
・自分と同じような境遇で悩んでいる人がたくさんいる
・自分だけではない
とホッとして、ギャンブル依存症だと素直に認めることができます。
私も自助グループに通い、自分がギャンブル依存症だと認めることができ、自分の境遇や辛い気持ちを理解してアドバイスを貰い、とても楽になった記憶があります。
しかし、自分はギャンブル依存症ではないと思っている人に対して、カウンセリングを受けたり、自助グループに通うように言ってもなかなか聞き入れくれません。
次回は、そのような人が、どうしたらカウンセリングや自助グループに参加できるようになるかお話しします。
依存症の人は自分を依存症だとは認めない理由(その1)
【ギャンブル依存症もアルコール依存症や薬物依存症も根っこは同じ】
依存症と聞くと、仕事も出来ず荒れた生活を送っている人というイメージを勝手に持ってしまい
「自分はちゃんと仕事(学校)にも行ってまじめに働いているから依存症ではない」
と否定してしまいがちです。
まさしく自分がそうでした…
僕の場合は競馬にのめり込み、借金をしてまで競馬を続けてしまいました。
借金がどんどん膨らんでも、「いつかは勝って返すことができる」と根拠のない妄想に取り憑かれ…ズルズルと借金地獄に陥ってしまいました。
そして、気がつくと
・借金を返すために競馬をしている
・借金を返済するには競馬しかない
という考え方に陥ってしまいました。
家族から、ギャンブル依存症だと言われても
「自分はギャンブルが好きでやめられないのではない!借金を返済するためにはギャンブルをせざるを得ないだけだから、ギャンブル依存症ではない」
と自分がギャンブル依存症であることをずっと認めることができませんでした。
しかし…
借金を返済するために競馬をする=返済手段として完全に競馬に依存している
ことに気がつき、自分がギャンブル依存症であることを自覚しました。
借金を返済するために
・外食を控える
・ランチを弁当にする
・趣味に費やすお金を減らす
など他に色々な方法があるにもかかわらず、無意識に
ギャンブルで借金を返済するしか方法がない=ギャンブルを楽しんで稼ぎ返済する
と考えていたのです。
実に恐ろしいことです。
依存症には、ギャンブルやアルコール、薬物などがありますが、決して
まともな社会生活が出来ず、荒れた生活を送っている人だけが依存症ではないのです。
自分のように、普通に社会生活をおくっていながらも、借金の返済のためにギャンブルをしている人や、ストレス発散や気分転換のためにギャンブルをしている人もギャンブル依存症になる可能性は十分あります。
例えば、上司に怒られたり、友人や恋人と喧嘩をしてムシャクシャした時に、気持ちを落ち着かせるためにギャンブルをする人は
気分を落ち着かせるためにギャンブルをしているだけだ=ギャンブルに依存している
まさに、ギャンブル依存症の入り口です。
嫌なことを忘れたいとか、気持ちを落ち着かせるために
・アルコールに頼ればアルコール依存症
・薬物に頼れば薬物依存症
になる可能性もあります。
何事も頼り過ぎれば、○○依存症に発展するわけです。
そして、普通に社会生活がおくられているから自分は依存症=病気ではないと依存症を否定しがちです。
ギャンブル依存症と借金問題の解決策
【借金地獄に陥った理由】
僕が借金地獄に陥った理由はギャンブルです。
借金の総額は約2000万円です。
つまり10年の間にギャンブルで2000万円の借金をつくってしまったのです。
今思うと、なぜもっと早くに借金をやめなかったのか、ギャンブルを続けてしまったのか…やり直せるならやり直したいです。
今回は僕が、陥ったギャンブル依存症についてお話しします。
【ギャンブル依存症の恐怖】
・ギャンブル依存症は誰にでも起
こる可能性がある!
僕の場合は、大学時代からパチンコ、競馬、競艇などのギャンブルをしていました。
しかし、借金をしてまでギャンブルをすることはありませんでした。
自分の小遣いの範囲で、ギャンブルを楽しんでいました。
パチンコにハマってしまい借金をしているギャンブル依存症のニュースなどを見ても
・何でそこまでハマってしまう
の?
・自制心がないの?
と理解できず、そのような人達を蔑んでました…
そんな自分が10年間で2000万円近くの借金を作ってしまったのです。
【借金を作った原因】
僕は元々ギャンブルが好きでした。
特に働き始めてから本格的に始めた競馬にのめり込みました。
競馬の魅力は、一度負けても次の賭け金をアップして当たれば、負けた分も取り戻しプラス収支にできることです。
僕は、多少負けが、続いても
・負け続けることはない!
・次こそは勝てる!
と根拠のない自信をもとに大金を注ぎ込むようになりました。
上手くいく時もありますが、ほとんど失敗の繰り返しでした。
理論上は、上手くいくはずなのですが、しょせんは机上の空論でした。
そして何百万円もの借金ができてしまいましたが、何とかなると自分を言い聞かせ、どんどん借金して競馬にかけ続けてしまいました。
競馬は、スマホにアプリを入れれば、インターネット投票が簡単に投票出来てしまいます。
ですから、自宅にいても仕事中でも、スマホで、どんどん大金を注ぎ込んでしまったのです。
今考えると、借金してギャンブルをすること自体がとても危険だという感覚がなくなっていたことが一番の原因でした。
【借金の返済のために借金をする悪循環】
多額の借金をしていくうち、あっという間に限度額まで借りてしまい、返済が出来なくなりました。
そして借金の返済のために、別の銀行や消費者金融から借金をするようになり、借金を借金で返済などを繰り返すことになって、クビが回らなくなってしまいました。
借金の返済が苦しくなっても、競馬で儲ければ何とかなると、競馬をしてまた借金が増え続ける悪循環にありました。
もう、ほんと地獄の日々でした。
それでも、僕にはギャンブル依存症の自覚がなかったのです。
【ギャンブル依存症の自覚がないという怖さ】
僕は
・借金の返済のために借金をす
る。
・借金の返済のために競馬で稼ご
うとする。
こんなことを10年近く繰り返していました。
そして、とうとう自分で返済することが出来なくなってしまいました。
厳密に言うと、返済をしても全て利子分で相殺され元本が全く減っていかなかったのです。
誰が見ても典型的なギャンブル依存症の成れの果てです。
しかし、当時の自分は
・返済するためにギャンブルをし
ている
・借金を返済できればギャンブル
なんて二度しない
だから自分は「ギャンブル依存症ではない」と思っていました。
借金の返済のことばかりで毎日悩んでいたため、正常な判断ができていなかったんです。
僕が、借金地獄から抜け出し、ギャンブル依存症の再発にもなく、もう一度人生をやり直すことができたことについて、今後お話していく予定です。
【現在借金問題で困っている方へ】
現在、自宅に返済を迫る電話がかかってきたり、自宅に取り立てくるなどの状況にあったり、近々そのような事態になることが分かっている方は、今すぐ対応すべきです。
返済が出来ない、多重債務でどうにもならないで悩んでいる人はあなただけではありません。
解決策は必ずあります。
もう自分はダメだと人生を諦める前に
今すぐ、税理士、弁護士に相談してください。
苦しくても何とかやっていける方法はあります。